ex story 1

 昼頃に、ヒアンスの情報部で落ち合う事になっている。何としてでもそれまでには間に合わな
ければならない、とルーシャは必死になって母から渡された反省文用紙にペンを走らせた。
 そして。
「か、書けた・・・」
 ルーシャはペンを置いて突っ伏した。こんなにペンを走らせたのは、実に学生時代以来だ。
すかさずエルフリーデがルーシャの反省文を取り上げ、目を通した。



『わたくし、ルーシャ・H・リックスは、セルネニア・チャペルのランプ油を無断でごっそり拝
借しました。心より反省しております。ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめん
なさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめ(以下九枚)』



 エルフリーデは肩を震わせながら反省文を丸め、
「書き直しィッ!!!」
「いッたあ!!?」
 それでルーシャの頭を思い切りひっぱたいた。
 不運な事に、ルーシャはそれで更に五枚反省文を追加された上、エルフリーデの説教を昼ま
で受ける羽目となった。
「な・・・何でこんな事に・・・。てゆーか私、何しに此処に来たんだっけ・・・」
「聞いているのルーシャ!?」
「す、すみません・・・」